
心優しい映画だった。人としての「心」を持った人々が描かれていた。
一本気の主人公をただ人として支える。他人の為に自分ができる限りのコトをやる。そこに打算的要素は無い。「自分より困っている人を助けるのはあたりまえ」というコトだと思う。
それは主人公の他者に対する態度にも言えていて、見て見ぬふり出来ない、ある意味で純粋な「男」の「正しいイキニクサ」を描ききっていたと思う。
人は純粋なままで生きていくコトはできないが、できる限り純粋でいたい、と思うことはできる。清濁合わせ飲むコトは必要だがシンの部分は「清」でいたい。
とっくの昔に、失くしたのか、あえて捨てたのかわからない感情をもう一度思い起こさせる傑作だった。
映画の臨場感が現実より増して映画館を出てからしばらく現実に戻れないでいた。