man in snowboard jumping on ramp

平野歩夢はサムライだった。

物静かで落ち着いた態度、勝った時のインタビューにおいてもとても23歳には見えなかった。人物だと思った。

オレはスノーボードハーフパイプを知らない。しかし、どう見ても2回目で既に最高得点だった。

オレが素人だからわからないのか?

芸術において素人の理解を超えている事は山ほどある。空手においても一撃必倒の技は地味なモノが多い。胴回し回転蹴りよりも下段回し蹴りなのだ。

対面で直接相手と競い合う格闘技等は勝負(優劣)が明確なのでわかりやすい。(オレはこっちの方が好きだ。)

しかし、「演技(武道の場合は演武)」は採点するモノの判断が伴う。要するに芸術点はそのモノの美意識に左右される。美意識ならまだイイが、立場、思惑、打算、その他直接演技と無関係な政治的要素が纏わりつく。

誰が見ても公平で正々堂々とした試合にしていく努力をしないと、試合ソノモノの価値が無くなるのは必然だ。

北京オリンピックはどうなのか?

オレは対面の競技以外は見る気が失せてしまった。