men paddling in inflatable raft boat during daytime

我慢、嫌な言葉だ。ここから先、一切したくない。忍耐、も同じ。オレにとってはどっちも最悪だ。

だいたい、何故やりたい事を我慢し、抑えなければならないのか?その根拠が不明瞭だ。我慢に我慢を重ねてその先に一体何があるのか?

それに比べて「やせ我慢」は美徳だ。想像するだけで美しい。尊厳と言い換える事も出来る。「やせ我慢」には胆力や矜持が伴う。胆力、矜持、どちらも今、死語だ。

ガキの頃から「我慢しなさい。」「やせ我慢するな。」と教わってきた。今ハッキリ言える。「我慢なんかするな!」「やせ我慢しろ!」と。

防衛大学校のカッター訓練(1年生から2年生への登竜門:手やケツは擦りむけ、痛み、疲労が襲う防大で最もキツイとされる訓練の一つ)で朝5:00にラッパで起こされ、半裸で舎前に飛び出すと、晴れだろうが雨だろうが、カッター訓練責任者が朝礼台に駆け上がって、こう言う。

「今日は絶好の櫂(カイ)とり日和!」

オレのメンタリティの基点はその辺にあり、時代錯誤で、現代社会には受け入れられない。