
新年になった瞬間にどこかの花火が聞こえる。
一年の始まりだ。
またいちからかよ、と思う。
少し前まで毎年この時間は気合いを入れ直したが今は力を抜くことにしている。
何事も肩に力が入るとうまくいかないことは今までのオレの人生が証明している。
それにここまで来たら焦る必要もない。
最近になってようやく、自分は生かされているんだ、と気づいた。
生かされているので生きている。
言葉を換えれば、他との関わり合いの中で生きている。
当たり前のようだが、自分が生きていると思うのと生かされていると思うのとでは、まったく逆だとも言える。
何かに生かされているのであれば、それは自分の力の及ぶ範囲を超えているので諦めざるを得ない。
自分はその中で生きるしか選択肢がないからだ。
それに最悪でも命以上のモノは失えないのだから、そう考えると最近は随分気楽になったものだ。