
今また、高村薫がイイ。
1週間ほど前から突然高村薫が読みたくなった。
理由はわからないが、ソファーで寝転がっていたら脳のどこかの部分で思い出してしまったのだ。
昨年末に断捨離して本はほとんど処分したが、‘高村薫は2〜3冊残したな’と思い出して本棚に行ってみると「マークスの山」、「レディージョーカー」、「地を這う虫」が残っていた。
捨てなくてよかった。
ソファーに戻り寝転んで、一文字一文字噛み締めるように追っていく。
フォトリーディングとは真逆のやり方で、抽象化、効率化では決して味わえない世界が目の前に広がる。
高村薫は硬質だ。「男の生き方」を描く。
→これを言い出すと一晩でも言えるが、時代錯誤で怒られるのでこれ以上言えない。
「マークスの山」から読み直す。1993年直木賞を獲った作品だ。
刑事合田とその周辺の、組織には属すが、他人と決して融合しない、クセのある男達を描く。
何年経っても最高だ。
NETFLIXでは行き着けないアナログの世界。そして映像は脳が勝手に作ってくれる。
やっぱりアナログは捨てられない。
PCも iPadもiPhoneも勿論なくてはならないが、紙の上の文字は、入っていくと勝手に踊り出す。
これでオレの脳は、当分の間、この世界にドップリハマることになるだろう。