
ナタリー・ポートマンとジュリアン・ムーアが圧巻だった。
不可解にして妖艶。
川上未映子さんが不穏じゃないものに触れてもしかたない、と言ったが
まさに不穏なヴェールで包まれていた。
May Decemberとは年齢差があるカップルのことだ。36歳と13歳。不倫でもある。
オレにとっては年の差があろうが不倫だろうがどうでもいい話だが(これについてこれ以上書くとまた怒られる)人の心の迷路を辿るような作品だった。行ってみなければ行き止まりなのかそうでないのかわからない。
自分の心でさえわからないことが多いのに他人の心などわかるはずもない。
明確な答えなど無いのだ。
ただひとつ言えるのは、その時(瞬間)のその気持ちだけが真実だったということだ。
あとから振り返って決断や行動を分析したところでたいした意味は無い。
すべては無常で、移り変わる。
変わらないモノなど何ひとつ無いのだ。
蝶が卵から幼虫、蛹という過程を経て蝶になるメタファーがあった。
この作品のテーマは輪廻だと思った。