VT250F

防衛大学校ではバイク禁止だった。(免許証取るのもダメ)

ダメだと言われるとやりたくなるのは当たり前のことで、少ない給料から捻出してVT250Fを買った。

水冷4ストローク4バルブDOHC90°バンクV型2気筒エンジンを搭載する黒いバイクは当時オレの最高の宝物だった。

買っても保管場所が無いのでバイク屋のオヤジと交渉してそのバイク屋に置いてもらった。

週末になると下宿で着替えて横須賀、横浜を走ったものだ。(メットはオレだとバレる事が無いのでこういう時に便利。バレレバ即退学だ。)

海岸線を走る時などいつ死んでもいいと思ったものだ。

メットを5回ぶつけた事は勿論無いが付き合っていた彼女が背中に張り付いた時は流石に、ヤバイ、と思って緊張した。

(荷物と一緒だとは思うが、転べばよくて骨折、運が悪ければ死ぬ)

VT250Fは2年ほどで売ってしまった。その後何故か興味が無くなってしばらくバイクには乗らなかった。

その後20年近く経って中古のドラッグスターに触れる機会があって、こんなによかったっけ!と感動して時間を取り戻すように乗り出した。

国内だと北海道や沖縄、海外だとハワイやオーストラリアでも走った。

そして今は1時間以内で近所を一周して直ぐバテル。(ジジイになったのもあるが先日事故って、ハンドルを替えて下に設定したらカラテで痛めた首も腰も耐えても2時間だ。→次の機会にハンドルを検討する予定)

2004年からHarley-DavidsonのSportsterを毎年少しづつカスタムしながら乗っている。

気に入っていて死ぬまで乗りたいと思っているが、

学生の時なけなしのカネで買ったVT250Fは思い出すたびに輝きを増している。