black punching bag

20日のタイトル戦も素晴らしかった。

武道的に見るといくつもの極意が詰まっていた。

①心構え

試合後のインタビューで井上も言っていたが、ダスマリナスは闘志が欠けていた。睨み合う必要性はないが、笑顔では勝てない。武道では試合の事を「果たし合い」と言う。命が果てる迄やるから「果たし合い」と言うのだ。果たし合いに臨む「気構え」が出来ていなかった。

②無拍子の突き

「せ〜の」で打つ突き(パンチ)は相手に悟られる。「無拍子」で突くから当たる。井上の突きは「誘い」は別にしても「先」を取る場面では、まさに「無拍子」の突きで、しかも当たる瞬間、身体(もっと言うと心まで)が統一体になっている。ゆるみが無いので全体重が「突き」に乗る。必倒の突きだ。

③レバー(肝臓)

格闘技では相手の急所を狙うのが鉄則だ。鍛えられた身体の強いところを攻撃するバカはいない。たまに試合で、相手の弱いところ(痛めているところ)を攻撃しないヤツがいるが、???オレには意味がわからん。またそれを、正々堂々として立派だ、という評価するヤツもいる。オレから言わせると全くのナンセンス。弱いところを攻めるのは格闘技に限らず勝負の基本中の基本だ。

前置きが長くなったが、人で言うと経絡秘孔(北斗の拳でお馴染み、急所の事)が600以上ある。(少林寺拳法4段の時全て覚えた。覚えるものでもないけど知っている事が大切。)ルール上、攻撃できるところは限られているので、ボクシングの場合は、大雑把に言うと、顔とレバー(肝臓)だ。オレならその2点をどう攻めるかで技の組み立て(技の作り)を行う。

おそらく顔で誘ってレバーで決める、方が効率がイイとオレは思う。なぜなら、顔は脳が揺れない限り根性で立っていられるが、レバーは根性以前の問題だからだ。必ず倒れる。(オレも何度も倒された。)

井上には4団体統一を是非、成し遂げてもらいたい。