
今年も一輪の薔薇が咲く。
イナカモンのオレには「自然」が一番の鎮痛剤、鎮静剤だ。
青い空と白い雲、南アルプスと八ヶ岳、光の筋が緑を照らす。白、赤、紫、ピンク、黄色の薔薇がそれに色を添える。
脳がゆっくり解れるのがわかる。普段あまり使っているとも思えない脳も案外疲れているのだ。
アルコールランプで落としたコーヒーをこの季節になると大量の氷でアイスコーヒーに変えて解れた脳をカフェインに浸す。
常時雑音がする耳はiphoneから流れる透明感のある音で上書きする。
鈍痛のある腰、肩、膝に冷たさの残った春の風があたる。
癒される。
寝そべったラッキー(愛犬)の横でレオン(愛猫)が跳ねる。
ひとつひとつの要素がほどよくつりあい整っている。
今までは意識のうえに上がらなかったモノがお互いに影響を及ぼしあっているのが感じられる。
オレもジジイになったもんだ。
「自然は調和されている。」が腑に落ちるようになってはじめて、時間には限りがあることが認識できるのかもしれない。